日本語教師 教材【現場で本当に使える教材 有料級 やってはいけない使い方(必見!)も紹介します】

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日本語教師 教材【現場で本当に使える教材 現役教師の私が解説 やってはいけない使い方も】

こんにちは!リョーコユビ(@ryokoyuvi)です。

今回は

授業で使う教材ってたくさんありすぎて、どれを選んだらいいかわからない

養成講座で教材をすすめられるけど、本当に必要?

とにかくオススメの教材がしりたい!

インターネット上でも、教材が公開されてるけど、どれがいいのかわからない

こういった疑問に答えます。

なお、新人先生は、初級クラスを担当することが多いと思いますので、今回は「初級クラス」を想定して解説します。

もくじ
1. 初級は絵教材が命!
2. 使えるサイト(教材、教案など) 選
3. 使えるサイト(イラスト編)
4. やっぱりレアリア(現物)? ~やってはいけないレアリア使用~
この記事を書いている私は、日本語教師をしています。
現場で使える教材について、実体験にもとづいて解説します。
ではまいりましょう!
 

初級は絵教材が命!

やはり、見た目の力はすごいです。

たとえば「起きる」を教えたいとき

例①:教師が立ったままノビをして「ふあーっ」とあくびをする

例②:6時をさした時計があり、朝日がさしこむ部屋。ベッドの上で起き上がってノビをする人のイラスト

どちらが伝わりやすいと思いますか?

異論がある方もいらっしゃるかと思いますが、まず②の絵を見せ、反応を見ます。

「なんですか?」と聞いた場合、たぶん名詞で答えるので、初級で下のほうのクラスだと「あさ、時計、ベッド、へや」などと日本語で答えると思われます。

でも、頭のなかでは母国語で「朝、起きるところだな。これからそういう言葉を勉強するんだな」とイメージをつくることができます。

そこで

本当に使える絵教材

を紹介します。

私が実際に使っていて、「これは便利!」と思ったものをえらびました。

絵で導入・絵で練習

「みんなの日本語」準拠ではありませんが、私には使いやすかったです。

1課は「~をください」で、「導入」「練習」にわかれており、例文がイラストつきで9個ものっています。

CDがついており、CDからプリントをつくることもできます。

それにしても、日本語教育の教材はどうしてこうもお高いのでしょうか・・・(^^;)

みんなの日本語 導入・練習イラスト集

やはりこれをはずすわけにはいきません。

ほとんどの日本語学校で使っている「みんなの日本語」に準拠していますから、その面では使いやすいと言えます。

使えるサイト 3選

日本語教師のためのお役立ちサイトはたくさんあります。

教案づくりに苦心している時、なんども助けられました。

ただ、たくさんありすぎて、どれをえらべばいいのかわからず、ネット上をウロウロしているだけで時間が過ぎてしまう・・・なんていうこともありました。

なので、今回は代表的なサイトを紹介しつつ、私の私見で感想を書いていきます。

みんなの教材サイト

国際交流基金が運営しているサイトで、信頼度バツグン。

日本語教育についての全体的な情報は充実していますが、教案例などはのっていないので、ピンポイントで「何課の○○について今すぐ調べたい!」という時には向きません。

それと、教材をダウンロードしたい場合は会員登録をしないといけないのでちょっと面倒。

みんなの教材サイト

日本語NET

みん日は全ての課(1課~50課)の教案(ヒント)がのっています。

無料イラスト集、参考書籍、日本語教育情報なども充実。

日本語NET

OJAD

Online Japanese Accent Dictionary の 略。

実は、いまこれを一番使っています。

オンライン日本語アクセント辞書 OJAD

結論から言いますと、教案作成より、授業のときの「ティーチャートーク」を考えるとき、とても便利です。

使い方としては

まず、単語検索をえらび、

つぎに、

教科書→「みんなの日本語」

教科書と難易度→表示

単語の検索→こまる

と入力します。

ちいさくて見ずらいのですが、赤線の所に「み初(2)35」とあります。

これは「みんなの日本語第2版 初級の35課にでてきますよ」ということです。

これが、どれだけ「ティーチャートーク」で重要かというと・・・・

【実体験】
日本語教師として採用され、研修期間中のこと。
教務主任の先生に、実際の授業をみて指導してもらうことに。
初級の10課の授業だった。
指しても返事をしない生徒がいたので、「『はい』と言ってください。 言わない人は先生が困ります」と言ってしまった。
あとから教務主任に「『こまる』は未習です。 でてくるのは初級Ⅱの35課ですよ」と指摘された。
 
教える課に目がむきがちですが、ティーチャートークで習っていない言葉をつかってしまうと、生徒は「ポカーン」になってしまいます。
気をつけていても、ついつい・・・反省。

使えるサイト イラスト編

イラストAC

みんなの日本語の課と連動はしていませんが、使いやすいと思います。

ただ、イラストをダウンロードするとき、イラストレーターにメッセージをおくらなければなりません。

イラストAC

いらすとや

日本語業界にかぎらず、このサイトにお世話になった事がない人は、いないのではないでしょうか。

すばらしいのは「困っているひと」「不安なひと」などの抽象度が高いイラストの充実度です。

しかも無料なんて、神すぎます。

いらすとや

Googleで画像検索

このやり方だと、とにかくたくさんの画像がみられます。

「不安なひと」で画像検索すると、写真もふくめ、膨大な数の画像がでてきます。

写真を使いたい人はこちらのやり方がいいかもしれません。

やっぱりレアリア(現物)?

日本独自のもの(茶道の道具、着物、扇子など)を語彙の導入のときに見せるのは効果的です。

それと、自分の国にもあるけど、日本のものは見たことがないもの(新聞、電化製品など)なども見せると喜びますし、その後の導入がしやすくなります。

やってはいけないレアリア使い方

正直もうしまして、この話は有料級ではないか、と思います。(ホントに?)

「あげもらい」で現物を使ってはいけません!!!(超重要)有料級(?)

そんなの常識でしょ、という方はここからスルーしてください。

【養成講座で講師から聞いた話】あげもらいの落とし穴
「あげもらい」の授業のとき、「現物があったほうがやりやすい」と思うのは当然。
そこであなたはリンゴをもっていき、授業で使おうとかんがえます。
「○○さんは△△さんにリンゴをあげました」という文を理解してもらいたい。
あなたは○○さんに、持参したリンゴをわたし、「先生は○○さんにリンゴをあげました」
といいます。
しかし、これだと生徒は「リンゴを渡された」としか思わないのです。
これが落とし穴①。

「じゃあ、ほんとうにあげればいいんじゃない?」
あなたは○○さんに「プレゼントだよ」といってリンゴをあげます。
○○さんは「私はせんせいにリンゴをもらいました」を理解します。
でもあなたは○○さんに「わたし(○○さん)は△△さんにリンゴをあげました」も理解してほしい。
あなたは「〇〇さん、△△さんにリンゴをあげてください」といいます。
理解した○○さんは△△さんにリンゴをあげます。
でもこんどは△△さんは、リンゴをもらったとは思わないのです。
なぜなら、そのリンゴは、さっき先生が○○さんにあげたリンゴなので、もらったとは思わず、渡されたと思ってしまうのです。
これが落とし穴②です。

 
「あげもらい」で現物を使わないほうがいい、という意味、わかっていただけたでしょうか?
このように、「あげもらい」は初級で勉強する課ですが、教える時に特別のテクニックが必要です。
なので、よく面接のときの模擬授業で課題にされるのではないでしょうか。
【あげもらい:実践(参考までに)】
場面設定をすると、けっこう理解してくれるみたいです。
「きょうはAさんの誕生日です。(パーティー、友達、プレゼントの絵用意)友達です。プレゼントです。
BさんはAさんにプレゼントをあげました。
AさんはBさんにプレゼントをもらいました。
 

まとめ

いかがでしたか?
たくさんある教材のなかで、自分に合ったものを選ぶのは大変です。
正直、私はずいぶんお金も時間も使いました。
でも、使った分はかならず自分の経験になります。
この記事がすこしでもみなさんのお役にたてればうれしいです。
 
「日本語教師 なるには 資格 求人 養成講座 まとめ記事」はこちら☟

ではまた!

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